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- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11/08
- メディア: 新書
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「そもそも小説を読もうと思わない理由がまさしく“面白くなるまで(つまり本当に用意されたネタまで)を我慢して長々と読み続けられない”からであり、その例外のひとつこそが、なんでもない文にも技巧が凝らされている森博嗣さん、ってことか。」
と書いていた。私も、森博嗣の文章が好きだ。
『四季 夏』もやっぱり面白かったし、恐かった。真賀田四季というキャラクタも恐いのだけど、そのキャラクタを創造した森博嗣の能力が恐い。
読んでいて少し寒くなった部分を抜粋します*2。
食べることだけに喜びを見出しているようにさえ見える生命。
酸化するだけのプログラム。
針のない時計、アイドリング中の車、スイッチを消し忘れた機械、水車、風車、風見鶏、すなわち、最初は何かしようとしていたはずなのに、何もしなくても生きていけることを知ってしまった生命たち。
この感性の、どのくらいの部分を自分のなかに組み込めるのか、取り入れられるのか、なんてことを考えてしまったりする。