高2

数年ぶりに、通学途中の高校生たちと一緒に電車に乗った。
膝上25cmくらいのスカートを穿いて、かかとを完全に潰してスリッパのようになった靴を履いた、枝毛だらけの茶色い長髪の女子高生と、ネクタイをブレザの襟からぎりぎり見えるくらいまで緩めて、ズボンを腰の下まで下げて穿いた、唇に銀色の飾りをつけて、茶色くて細い髪が肩くらいまである男子高校生のカップルがいて、その隣には、学生服のボタンを一番上まで留めた、坊主に近い短髪の、眼鏡をかけた男子高校生が、おそらく歴史の年号か古文の単語が書かれているであろうメモに目を落としていた。たぶん、日本中どこでもこんな感じなんだろう。


真面目そうな方の男子高校生は、隣のカップルを横目で見ながら、なにを考えていただろう。

  • 『くそ、どうしてこんな馬鹿に彼女がいるんだ』
  • 『ていうか、こいつのどこがいいんだよ』
  • 『あー、俺も酒飲んだりタバコ吸ったりしたい、あとセックスしたいセックス』
  • 『しねしねしねしねしねしね…………』
  • 『まあいい、俺には長門さんがいる』


すべての高2が幸せでありますように。