「ひょっとしたら」ってどういう意味ですか?

私のバイト先の同僚に、留学生がいる。出身はロシアの近くのどこかの国。母国語も英語も喋るし、日本語も問題なく使っている。漢字の読み書きもする。すごいよなあ、と思う。私は日本語しか使えないのに、彼は3ヶ国語が使えるのだ。すごいなあ。
今日の仕事中、その留学生さんに、「『ひょっとしたら』ってどういう意味ですか?」と聞かれた。
「ひょっとしたら」。なんだろう。私は、「『もしかしたら』って意味だよ」と答えた。その答えで彼は納得したようだった。でも、私は自分の答えに納得できなかった。だって「もしかしたら」と「ひょっとしたら」が同じ意味のはずがないじゃないか。私たちは無意識に「もしかしたら」と言ったり「ひょっとしたら」と言ったりしている。なにか基準があって使い分けをしている。その基準はなんだっただろう。
「『ひょっとしたら』の方が、使う人は、それが起こる可能性が少ないと思ってる、って感じかな」と私は言ってみた。彼には、たぶん伝わらなかったと思う。
その代わり、彼が例文を作ってくれたので、その例に対して、「もしかしたら」だったらこんな係りかた、「ひょっとしたら」だったらこんな係りかたになるかな、というように説明してみた。今度は、少し伝わったんじゃないかと思う。


「ひょっとしたら」がどういう意味なのかは、辞書を引いたり、検索したりすれば、すぐに分かることだ。でもそういう問題じゃないよな、と思った。
よく、外国語の文章を読んでいるときに分からない単語が出てきても、いちいち辞書を引かずに類推しながら読み進めたほうが、力が付くという話を聞くけれど、こういうことだったのかもしれない。ひょっとしたら。