定期演奏会について少し

かつて所属していた吹奏楽団の定期演奏会がありました。学校の部活動・サークル活動というのは、どこも同じでしょうが、「現役」がいて「OB」がいて「引退」があります。
今回の演奏会は、私の学年が引退する年に入団した後輩たちの引退する演奏会でした。


演奏についての感想としては、相変わらずポップスの演奏が好きな団体だなということがまず挙げられます。「ポップスの演奏が得意」というのは他団体との差別化という意味で戦略的な価値もありますが、戦略うんぬん以前に、好きで演奏しているという雰囲気が伝わってきてとてもよかったです。
演奏会の2曲目に「アルメニアンダンス」、前半の最後は「GR」と、なかなか大胆なプログラムだと感じましたが、十分に乗りこなしているという印象でした。「GR」のコーラスが素晴らしかったです。


演出面については気になる点がいくつかありました。これは職業病みたいなものなので仕方ないかとも思います。具体的な点は、前回のときに書いたこととほとんど同じです。今回はホールを使ってのリハーサルが余裕を持って行えなかったそうですが、その影響がはっきり出ていると感じる部分も多くありました。


私たちはどうしたって「エピソード」が大好きです。高校野球には必要以上の感動を覚えますし、それまで知らなかったスポーツ選手でも「この試合で引退する」と聞けば必要以上に応援します。
音楽にそういった要素を持ち込むのはあまり好きではないのですが、そうはいっても、後輩たちが存分に演奏している姿をみたり、毎年受け継がれてきた思い出深い曲が演奏されるのを聞いたりすると、どうしても泣けてきてしまいます。
いい演奏会でした。これからも、音楽が楽しいものでありますように。