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朝方のファストフード店には、いわゆる「夜の仕事」をしている人が来ることがある。近くの飲み屋街*1で働いているのだろう。たぶん肩書きは、ホスト。職業柄なのか愛想がいい人が多い。
今日は、とても素敵な男性が来た。注文を受けるときには「いそがしいの?」と親しげにたずねられ、商品を渡すときには「がんばって」と声を掛けられた。とても嬉しかった。泣いてしまいそうだった。
『がんばって』という言葉には、やっぱり素敵な力がある。
仕事は辛い。あまり愚痴を言えないのも辛い。大して意義や意味がある仕事だとも思えない。それでも、いくつもある選択肢のなかからこの店を選んで食事をしに来る人たちがいる。いい人ばかりではないけれど、あの人たちのためになら、少しがんばれるかもしれない。