ひとの夢のはなし
夢について考えるとき、いつも素直に納得することができないのは、大人たちも夢を見るということ。
自分が夢を見ることは知っている。自分以外の人も夢を見ることも知っている。自分と同じ世代の人たちや、自分よりも若い人たちが夢を見るのも分かる。ただ、なんとなく、40歳とか50歳とかそれくらいの年の人たちや、高齢者と呼ばれるような人たちが夢を見るというのがよく分からない。どんな夢を見るんだ? もうずいぶん前から、夢見る少女じゃいられないんじゃないのか?
小さいころは家族に「さっきこんな夢見たんだよ」と話をすることも多いのだろうけれど、大人になると夢の話をしなくなる。たぶん、他人の夢の話なんて面白くもなんともないということを経験的に知っていて、だから自分も話を控えるようになって、誰も夢の話なんかしなくなるのだろう。
「今日の夢は面白かった! 会心の出来だ、こりゃみんなにも受けるはず!」くらいの気持ちがなければ、もはや夢の話をしなくなっているであろうはずなのに、話したところで「へぇー」くらいの相槌しか返ってこない。
さて話が変わってTwitterでは。
Twitterでは、みんな大した話をしているわけではない。所詮140文字、そもそも"What are you doing?"、followersは熱心に耳を傾けているわけでもなく、結局のところ雑踏の中でのつぶやき。相槌不要、誰かに聞いてもらいたいけれど、別に誰も聞いてなくてもいいや、というような。そんな場所ならば、夢について語るのは少しも不自然なことではない。
そういうわけで、Twitterには夢の話がたくさん落ちている。
他人の夢の話なんて基本的には面白くもなんともないのだけれど、それでも、たまにとても面白かったりする。あるいは、文字になった時点で、その夢は新しい物語となり、面白くなってしまうのかもしれない。
そんな、面白い夢の話を集めたTumblr、できました。
「という夢をみた」
できれば毎日更新したい。誰かが夢を見ている限り。