私がいまさら iPod touch を買った理由と、世間の評判よりも財布を開かせるものについて

世間が完全に iPhone に湧いているというこのタイミングで、 iPod touch (8GB) を購入しました。
購入を決めたきっかけは、3つ。
1つ目は、ソフトバンクの孫さんが、Twitter で「docomo歴15年の私に対して iPhoneに乗り換える為の口説き文句をお願いします!」と話しかけられたことに対して、「後で知る。一日遅れれば、一日損した事を。」と返答しているのを見たこと。
2つ目は、引っ越しにより、自宅のネット環境を有線から無線に切り替えることが確実になったこと。新居の間取りを考えると、無線じゃないと厳しい、ということに気がついたのでこれはすぐに機器を購入して対応。
そして3つ目の、これが決定的だったのだけど、この記事。
iPod touchげっと。 - it's an endless world.
実は、この記事を読むまで、 iPod touch が通信できることを知りませんでした。そのくらい、 iPhone にも iPod touch にも興味がなかった。いや、興味はありました。お金が捨てるほどあれば iPhone ほしいなとは思っていました。 iPod touch には興味なかったけど。結局、ランニングコストの問題が大きくて、それが解消されるんだったら、そりゃ未来のおもちゃ、ほしいです。そしていま、けっこう楽しんでいます。

私が iPod touch を買ったのは、つまり、「安上がりな iPhone がほしかった」という言い方ができるのでしょうけれど、ここから別の話につなげます。


上で挙げた理由として、1つ目と3つ目に、「他人の紹介」があります。ソフトバンクの孫さんは知らない有名人ですが、3番目のブログの筆者である @migi さんは、 Twitter を介した知人です。何度か会って、ケイドロをしたり筑波山に登ったりドミニオンをやったりしました。けっこう信頼している人なのです。
私はあまり、携帯端末やネットサービスなどには詳しくありません。むしろ苦手意識があります。そういう点において、 migi さんのことは、やっぱりけっこう信頼しているのです。

この他に最近買ったもので、特定の知人の後押しがあって購入を決めたものには、「ポメラ」があります。
こちらも Twitter を介した知人である @tricken さんがポメラに夢中になっていたのがきっかけで購入しました。彼のように活用できてはいませんが、十分にいい買い物ができたと思っています。
tricken さんにはこの他に、「護法少女ソワカちゃん」を観る気にさせられたり(しかし信者にはなりませんでした)、マイケル・ジャクソンの「This is it」を観にいく気にさせられたりしました。
昨年の11月に私はこんなふうに書いています。

This is it」は、 @tricken さんが、彼の信頼しているらしき人が「観ないという選択肢はない。何回観るかが問題だ」というようなことを書いていて、それで私は tricken さんのことをかなり信頼しているので観にいったという経緯。

http://twitter.com/ffi/status/6165481283

こういうことは他にもたくさんあって、なにか買うとか時間を使うとかするときに、最初にきっかけとなるのは「世間の評判」なのだけれど、最後の一押しをするのは、「特定の誰かによる主観的な意見」なのだと思います。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本があります。この本についても、「評判」はけっこうありました。Twitter でも「素晴らしかった」という評価を見かけましたが、どうも「最後の一押し」が足らなくて、購入をためらっていた。結局、別の Twitter ユーザで、ものすごいドラッカーマニアの人が、「敬遠してたけど読んでみたら面白かったですよ」と書いているのを見たのをきっかけに、買って読みました(とても面白かったです)。

Amazon は「あなたが買いそうな商品は、あなたと似た趣味の人たちの意見を分析すると、これですね!」と教えてくれるけれど、決め手になるのはやっぱり Amazon のレビューにある星の数ではないのだと思います。
その分野において信頼できる人、例えば「ライトノベルならこのブログの管理人と趣味が合う」とか、「この人が観てるアニメは抑えておくか」とかいった人たちが、インターネットが広がることによって、どんどん見つけやすく、増えていっているように思います。
偉い評論家の先生が勧めるものが、いつも自分に合うとは限らないけれど、もっと「普通の人」の勧めるものだったら、自然に真似できるような気がする。インターネットは、そういうところにも面白さがあるような気がします。