魅惑の像−具象的なるかたち@つくば美術館


せんとくん」の作者がつくばに来る! ということで気になっていた今回のつくば美術館の企画展。残念ながら籔内佐斗司氏の講演のあった日は仕事で行けなかったのですが、ようやく展示を見てきました。
6人の現代造形作家の作品が集まったわけですが、メインはやはり「せんとくん」の籔内氏の「童子シリーズ」でしょう。
ポスタ右側のなんだか気持ちの悪い子どもとセミの抜け殻、これが薮内氏の作品。圧倒的にぶっ飛んでいます。写真で見てもなかなかすごいですが、実物はこの「童子」だけで薬局の前にいるゾウの人形くらいあるので、かなりの迫力のぶっ飛びです。セミの擬人化、ということもできるのでしょうが、まあなんだかよく分からない。よく分からない作品ばかりかと思いきや、穏やかな顔をした仏様のような「童子」がいたり、エネルギッシュで躍動的な「童子」がいたり、なんだかすごいのです。「せんとくん」が気持ち悪いだなんていいますが、この人の作品群からしたらおとなしい方なんだろうと思います。というか、せんとくん可愛い。


作品のぶっ飛び方でいうと、中村義孝のブロンズ像もかなりいい感じでした。説明は難しいですが、けっこう好きです。
そしてポスタの左下の女性像。これに私は惚れました。惚れたっていうのは恋をしたって意味です。彼女の名前は「ニュータイプ2005ブルー」。北川宏人による、人間と同じくらいの大きさのテラコッタの像です。他にも「ニュータイプ」は4人ほど飾られていましたが、この「ブルー」の哀愁を帯びながらも力強く、そしてどこか冷めた眼差しにやられました。


会期は今月24日まで。一般380円、学生280円。つくば美術館は良質の企画展を安価でやるのが素晴らしいですね。お近くの方は是非、薮内氏の「童子」と北川氏の「ニュータイプ」に会いに行ってみてください。


http://www.tsukuba.museum.ibk.ed.jp/2008/miwaku/2008kikakutenn-miwakunozou.html