エレアコピアニカを作りました
最近私が夢中になっている楽器、鍵盤ハーモニカ。
これまで使っていた楽器は、私の先輩が小学生のときに使っていた20年物のSUZUKIメロディオン(M-36B)だったのですが、先日ようやく自分の楽器を買いました。YAMAHAピアニカ(P-32D)です。このピアニカを、友人の力を借りて「エレアコ化」しました。
「エレアコ」とは
はてなキーワードによれば、「エレアコ」とは、「エレクトリック・アコースティック・ギター」のこと。電気を使わない普通のギター(アコースティック・ギター)に、ピックアップを取り付けて、電気的に音を増幅できるようにしたもののことをいうようです。ピックアップというのは、マイクのことですね。
鍵盤ハーモニカのエレアコ化とは、鍵盤ハーモニカの音を電気的に増幅できるように、ピックアップを取り付けることをいいます。
では、作業の工程をご覧ください。
まず、ばらします。
いきなり取り返しの付かないことが起きているように見えますが、ケースから本体を外しただけなので問題ありません。
裏側はこんな感じ。
この白い部分は「空気箱」と呼ばれるようです。この箱の中では、1音ごとに部屋が分かれていて、それぞれの部屋の中にリードが1枚ずつ入っています。
鍵盤を押さえたときに、空気部屋のとびらが開き、そこへ息を吹き込むとリードが振動して音が出る、という仕組みです。
音程の調整も予定していたのですが、必要性とリスクやコストを考慮した結果、音程はいじらないことにしました。
ケースを加工します
ピックアップを取り付ける箇所は、ケースの内部です。空気箱に直接貼り付けます。ピックアップの出力端子を外に出すためには、ケースを加工する必要があります。
穴を開けましょう。
半田ごてを使って溶かします。後ろに写っているのはM-36Bです。
貫通しました。ここからさらに削ります。
支柱が1本なくなってしまいましたが、エレアコ化のためには避けられないことでした。
次の写真が、ピックアップを取り付けたところです。ホクロのような黒い丸が、音を拾うマイクの部分です。出力端子は、マウスピースの反対側から出します。
これで、ひとまずエレアコ化できたということになります。
遮音剤を貼り付けます
ただピックアップを貼り付けただけでは、演奏には使えません。ピックアップは鍵盤ハーモニカの音だけでなく、鍵盤を叩くときのノイズも拾ってしまうため、出てくる音がノイズだらけになってしまいます。クリックノイズを抑えるために、遮音剤としてスポンジを貼り付けます。
鍵盤を1つ外したところです。
鍵盤は小さなバネで留まっています。このバネの中にスポンジを詰めます。
鍵盤の裏側と、本体の一部にもスポンジを貼り付けます。これで、かなりノイズが抑えられました。
完成です
パッと見ただけでは、普通の鍵盤ハーモニカと変わりありませんね。つば抜き用の穴のように見えます。
かっこいいですね。
PCに直接繋げることもできます。
かっこいいですね。
エレアコピアニカをPCに繋げた状態で、Sound Engineというソフトを使って録音してみました。
音と音の間に、カチャカチャという音が入ります。大勢で演奏しているときは問題ないと思いますが、ソロで吹くのには向かないかもしれません。
この程度のノイズなら、ミキサの設定をいじればなんとかなるらしいのですが、面倒なことは苦手なので手を出さないことにします。
謝辞
今回のエレアコピアニカ製作では、http://www.singrsing.com/kenhamo/index.htmlというサイトのエレアコ鍵盤ハーモニカに関するページを参考にしました。
今回の作業のほとんどを行ってくれた友人Tにはとても感謝しています。よかったら彼のサイトも見てやってください。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tanida-451/
……友人です。
こいつを使ってやりたいこと
まだ人前で演奏していないので、早く使ってみたいです。他の楽器と合わせたときにどうなるのか楽しみです。
せっかくPCに直結できるので、自作曲の録音もやってみたいです。オーボエとピアノの曲とかユーホニアムとピアノの曲とか。ピアノはFinaleに演奏してもらって、あとで合成すればよいかなと思っています。